薬剤科

近年、多種多様な医薬品が開発され、薬物治療は高度化・個別化・多様化しています。又、多くのGE医薬品が販売され、安全性・有効性はより重視されています。
私たち病院薬剤師は、個々の薬剤の特徴や患者様の臨床検査値・症状等を確認し、患者様にとって最適な薬物治療になるよう、努めています。
当院の薬剤科は、18名(産休・育休含む)の薬剤師が所属しており、院内すべての病棟に常駐し、入院から退院まで薬剤師による処方チェックや薬物管理を行っています。又、外来化学療法室では、抗がん剤治療中の外来患者様に対して入院と同様に服薬指導を行い、副作用症状の確認や処方について医師に相談・提案しています。

薬学部学生実習を20年近く受け入れており、この10年間では約60名の学生が実習し、薬剤師として育っています。
毎週、科内カンファレンスを行い、各病棟での薬物治療の情報や副作用の報告等を行います。
NST(栄養サポートチーム)・ICT(感染制御チーム)・褥瘡・認知症等の分野の院内ラウンドに参加しています。

業務内容

調剤(入院)

調剤調剤
内服薬は基本的に一包化して調剤します。オーダリングシステムから発行された処方箋の内容について、重複投与・相互作用・禁忌・腎機能等の臨床検査値・細菌検査の結果等を確認し、処方監査を行った上で調剤します。注射薬はすべて個別の1日分のカートに投与毎にセットして用意します。内服同様、処方内容について、投与量・投与方法・投与速度等を確認して調剤します。

病棟業務・薬剤管理指導業務

各病棟には専任薬剤師が配置され、入院時の持ち込み薬(持参薬)やアレルギー歴の確認を行い、ご入院中の薬物療法の準備をします。又、患者さんへ薬の飲み方や効果についての説明や薬剤による副作用や新規・継続処方薬の治療効果のモニタリング等を行います。調剤室の薬剤師と連携して効率的に取り組みます。

無菌調剤

高カロリー輸液やがん化学療法で使用する抗がん剤等を無菌調剤します。特に抗がん剤は、投与量・投与期間・投与方法等が投与計画に沿った内容か必ず確認します。

無菌調剤
無菌調剤

医薬品情報業務

厚生労働省や都道府県、製薬メーカーからの情報を整理し、院内伝達を行います。特に副作用情報の場合は、実際に処方されている状況を検索し、必要に応じて個別対応します。院内で副作用が発生した場合も情報を管理して厚生労働省関連機関へ報告します。又、医療従事者からの問い合わせに応対し、データ化して保管します。

医薬品管理

1000種類を超える医薬品を取扱い、院内すべての薬剤の期限管理・定数管理を行います。当院は災害拠点病院でもある為、災害時用の医薬品も備蓄します。

周術期薬剤管理業務

手術予定患者さんのお薬の内容を事前に確認し、中止薬の提案を行ったり、アレルギー情報等、病棟担当者との情報共有をし、安全に手術が行えるよう取り組んでいます。

TDM業務(一部薬剤について投与量の提案を行い、血中濃度が副作用・治療効果の点から望ましい濃度に達しているかを評価)や外来指導業務(入院前持参薬確認や検査前内服確認)等も行っています。

調剤調剤

認定資格

●栄養サポートチーム専門療法士 1名
●スポーツファーマシスト 1名
●日本薬剤師研修センター研修認定薬剤師 1名
●認定実務実習指導薬剤師 4名

院外活動

●関連学会での発表
●日本臨床栄養代謝学会での発表

施設基準

●薬剤管理指導料
●病棟薬剤業務実施加算1
●周術期薬剤管理加算
●連携充実加算
●無菌製剤処理料
●二次性骨折予防継続管理料1・3
●栄養サポートチーム加算
●外来化学療法加算1
●後発医薬品使用体制加算1

化学療法(がん薬物治療)

当院では、2020年5月より、化学療法を行う患者の院外処方箋備考欄に使用しているレジメンおよびトレーシングレポートを公開しています。
詳しくは化学療法室(がん薬物治療)ページをご確認ください。

化学療法室(がん薬物治療)