令和4年度 佐々総合 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 36 60 189 289 316 459 512 882 1051 454
入院患者さんの総数は、コロナ禍での病棟使用制限等の影響もあり全体的に若干減少しておりますが、
特に20歳代と40~70歳代では増加しております。当院は整形外科・産婦人科などの入院患者さんも多いため、
他の急性期病院と比べて、高齢の方だけでなく比較的若い方の入院も多いことが特徴です。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 54 19.69 21.11 9.26 88.04
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 52 14.85 13.61 13.46 82.27
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 37 19.78 19.61 2.70 77.96
030400xx99xxxx 前庭機能障害 24 5.08 4.79 0.00 77.96
040081xx97x0xx 誤嚥性肺炎 その後の手術あり 19 24.84 38.63 15.79 84.79
第1位・第5位は、「誤嚥性肺炎」で、食べ物や唾液・痰などが気管に入ってしまうことが原因で起こる疾患です。
第5位の「その他の手術」には、胃瘻造設や輸血、気管切開等が含まれます。
近隣介護施設等からの入院も多く、重症化した高齢の方が多いため、入院期間が長期化することがあります。
第2位は、「尿路感染症」で、高齢の方が多く、合併症などのため平均在院日数も長くなっております。
第4位は、「前庭機能障害(めまい等)」で、救急患者さんが多く、画像診断等で脳神経外科医が併診することもあります。
その他、診断がついていない不明熱や救急外来からの緊急入院などの入院も多く、他科医師や他職種のスタッフが協同して治療を行っております。
循環器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx9910x0 狭心症 慢性虚血性心疾患 心臓カテーテル検査 65 3.06 3.04 0.00 73.37
050050xx0200xx 狭心症 慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 51 4.80 4.26 1.96 72.24
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 終夜睡眠ポリグラフィー 41 2.00 2.03 0.00 55.29
050050xx9920x0 狭心症 慢性虚血性心疾患 心臓カテーテル検査 血管内超音波検査等 17 2.94 3.22 0.00 78.00
050130xx9900x0 心不全 17 20.71 17.54 0.00 81.29
厚生労働省の死因別死亡者数のデータによれば、日本人の死因の第2位は心疾患(高血圧症を除く)です。
中でも狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患は、生活習慣病から進展することが多く、
当科では冠動脈CTや心臓超音波検査等を行ない早期診断を行っております。
心臓の周りの血管が狭くなる冠動脈疾患に対しては、複雑な病変でなければカテーテルによる冠動脈治療を行います。
第1位、第2位、第4位は狭心症で、共に昨年度より増加しております。冠動脈造影(心臓カテーテル検査)は約2~3日の入院、
第2位の冠動脈インターベンション(PCI)は約3~4日の入院期間です。
第3位は睡眠時無呼吸の睡眠ポリグラフィー検査で、1泊2日の検査入院です。第5位は心不全で、平均年齢81歳と高齢の患者さんが多い疾患です。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 21 4.29 6.13 19.05 0.00
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満)
140010x297x10x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満)新生児仮死蘇生術 処置等あり
140010x197x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上)新生児仮死蘇生術
140010x297x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満)新生児仮死蘇生術
当院の産婦人科での出産後の新生児の入院がほとんどで、黄疸・低体重・一過性多呼吸などの症例が多いです。
産婦人科医と協力して新生児の診療を行なっており、必要に応じて近隣のNICUを持つ高度医療機関と連携して新生児の搬送を行う場合もあります。
昨年度より新たに小児科常勤医が入職し、従来の月・水・金の北多摩北部小児医療事業に加え、火・木の準夜間帯に
独自の小児科時間外診療を開始しております。
※患者数10未満は、-(ハイフン)で表示しています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 113 4.00 4.59 0.00 67.88
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 71 7.38 7.63 0.00 65.59
060335xx02000x 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 63 6.32 6.93 1.59 61.67
060210xx99000x 腸閉塞 55 8.07 9.00 0.00 75.58
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 経皮的胆管ドレナージ術等 50 8.66 8.94 2.00 76.74
第1位は鼠径ヘルニア手術の症例で、平均的な入院期間は約4~5日です。
第4位の腸閉塞は、腹痛・嘔吐等の消化器症状を呈し、輸液等の保存的療法を行いますが、改善されない場合には手術を行うこともあります。
当院は救急告示医療機関であり休日夜間を問わず救急の腹部疾患が多いため、外科では患者さんへの負担が少ない内視鏡治療から腹腔鏡手術まで、緊急時でも対応できる体制を整えております。
また多くの疾患に対してクリニカルパス(入院治療をまとめた予定表)を導入しており、診療ガイドラインに沿った安全なチーム医療を提供し、早期退院できるよう努めております。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術等 78 28.76 26.42 57.69 85.60
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 57 20.91 20.14 0.00 64.05
070370xx99xxxx 脊椎骨粗鬆症 44 27.48 22.23 50.00 84.39
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 30 3.27 4.86 0.00 61.40
160700xx97xx0x 鎖骨・肩甲骨の骨折 手術あり 20 3.55 5.37 0.00 52.60
現在常勤医6名体制で、脊椎疾患・股関節疾患・上下肢の外傷などの幅広い疾患を受け入れております。
最も多い症例は、大腿骨近位部骨折で、高齢者の転倒などでおこりやすい症例です。術後の経過により更に専門的なリハビリが必要な場合は、グループの専門のリハビリテーション病院へ転院することも多いため、転院率が高くなっております。
第2位は、股関節骨頭壊死・変形性股関節症で、当院には昭和大学と連携している股関節センターが設置されており、全国各地から多数のご紹介をいただいております。
第3位は、主に高齢者の胸椎・腰椎圧迫骨折で、骨粗鬆症による症例です。自宅退院までにリハビリ継続が必要な方も多く、転院率が高くなっております。
また整形外科外来では、股関節外来・肩関節外来・脊椎外来・スポーツ外来・手の外科外来などの専門外来も予約制で行なっております。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160200xx02000x 顔面損傷 鼻骨骨折整復固定術等 12 3.67 4.72 0.00 35.25
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 4.50
180060xx97xxxx その他の新生物 皮膚・皮下腫瘍摘出術等 5.96
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 2.90
160200xx02 顔面損傷 鼻骨骨折整復固定術等 定義副傷病あり 6.74
第1位・第5位は、交通事故などの外傷による鼻骨骨折の手術です。比較的若い方が多く、短期間で退院できる手術です。
その他、さまざまな部位にできる皮膚・皮下腫瘍摘出術の入院も、短期間で退院できます。
また当科では、外来手術を数多く行なっており、皮膚の「できもの」の手術や瘢痕、顔の外傷や熱傷、陥入爪の手術も行います。
他科の入院患者さんの褥瘡(床ずれ)や糖尿病・動脈硬化などに合併する難治性潰瘍を併診することも多くあり、
院内で褥瘡チームを組織し入院患者さんの褥瘡ラウンドも行なっております。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつJCS10未満) エダラボン使用 発症前Rankin Scale0-2 86 14.66 15.97 23.26 69.88
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 70 8.91 10.14 7.14 79.16
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 59 7.59 8.54 8.47 70.53
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(JCS10未満) 32 17.66 19.58 37.50 67.31
010070xx01x0xx 脳血管障害 脳血管内手術等 31 13.58 13.59 0.00 66.23
脳梗塞の入院が最も多く、特に夜間・早朝に救急車で搬送される方も多い疾患です。当院は北多摩北部医療圏の脳卒中センターとして、緊急手術、緊急血管内手術、rt-PAによる血栓溶解療法を数多く施行しております。
また在宅復帰に向けて更に専門的なリハビリが必要な場合も多いため、転院率も高くなっております。
第2位・第3位は頭部外傷です。当院は救急指定病院であり、休日夜間も脳神経外科の当直医師が常駐しておりますので、頭部外傷による救急搬送も多く受け入れております。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120140xxxxxxxx 流産 51 2.10 2.45 0.00 34.20
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術 腹腔鏡によるもの等 50 5.80 6.04 0.00 41.84
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下膣式子宮全摘出術等 48 5.21 5.98 0.00 41.92
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 帝王切開術等 38 8.87 9.38 0.00 33.05
120165xx99xxxx 妊娠合併症等 29 23.14 10.62 000 31.14
第2位は卵巣腫瘍の手術症例で、無症状であることが多く人間ドックや婦人科健診などで指摘されることがありますが、捻じれたり(捻転)内容液がおなかの中に漏れたりする(破裂)と急激な下腹痛や吐き気などが起こり、緊急手術が必要となることもあります。
第3位は子宮筋腫の手術症例で、30代から増加する良性の腫瘍です。当院では患者さんへの負担が少ない腹腔鏡手術・子宮鏡手術を積極的に行なっております。
第4位は、既往帝切後妊娠や骨盤位妊娠などで帝王切開術を行う症例です。当院は24時間分娩に対応しており、夜間休日の緊急帝王切開にも対応しております。必要に応じて近隣の高度医療機関と連携して母体搬送を行う場合もあります。
昨年度の分娩件数は322件でした。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 48 3.23 2.45 0.00 70.13
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 40 8.68 13.61 0.00 56.20
110290xx99x0xx 急性腎不全 12 13.25 14.44 0.00 76.58
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 19.61
110070xx03x20x 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 6.66
第1位は前立腺癌に対する前立腺生検で、当院では2泊3日で行ないます。前立腺癌は50代から増加しますが、初期は症状がない場合が多く、腫瘍マーカーPSAが高値の方に前立腺生検をお勧めしております。
第2位は、尿路感染症です。平均年齢56歳と比較的若く、入院期間は平均9日間程度となっております。
今年度より新たに医師が入職し、侵襲性の低い新たな前立腺手術にも取り組んでおります。
※10症例未満は、ー(ハイフン)で表示しております。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 1 8
大腸癌 15 30 34 20 2 8
乳癌 13 15 1 8
肺癌 1 8
肝癌 2 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
当院では、主に外科で消化器の癌を取り扱っており、特に大腸癌を多く診療しております。結腸悪性腫瘍手術や直腸切除術などの手術だけでなく、化学療法目的で計画的に入退院を繰り返している方も多く、「再発」の症例数に含まれております。
また10症例未満のため表示されておりませんが、胃癌や肝癌の診療も行っております。2019年11月から乳腺外科の常勤医が入職し、
乳癌の手術や化学療法も行っております。
※10症例未満は、ー(ハイフン)で表示しております。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症
中等症 25 15.68 81.52
重症
超重症
不明
傷病名が肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎の患者さんが対象になります。COVID-19の影響もあり2022年度は減少傾向です。上記は市中肺炎の患者数ですが、当院では介護施設等から入院される方も多く、市中肺炎以外の医療介護関連肺炎が増えております。早期の離床を目指したリハビリや栄養管理、抗菌薬使用状況の管理など、多職種のチーム医療で早期退院を目指しております。
また医療ソーシャルワーカー(MSW)の増員や専従の退院支援看護師も配置しており、自宅や施設・転院等の退院支援を積極的に行っております。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 291 19.63 75.85 30.79
その他 11 17.27 75.27 0.99
脳梗塞では多くの患者さんが発症から3日以内に治療を開始しており、rt-PA療法を数多く施行しております。また合併症・後遺症を防ぐためにはリハビリテーションが重要であり、専門職である理学療法士・作業療法士・言語聴覚士がリハビリテーションの早期介入を行なっています。より専門的なリハビリが必要な場合も多いため、グループのリハビリテーション病院への転院率も高くなっております。現在脳神経外科は常勤医7名体制で、北多摩北部医療圏の脳卒中センターとして、24時間体制で急性期脳卒中治療を行っております。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K644 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 15 26.40 20.87 26.67 80.40
K654 内視鏡的消化管止血術
内科で最も多い手術は、口から食事や水分を摂取できない方に対して行われる胃瘻造設術で、昨年度より増加傾向です。患者さんの飲み込みの力や栄養状態を
評価し、ご家族と相談しながら行いますので、術前・術後日数は比較的長くなっております。退院後も自立した生活が困難な場合が多く、療養型病院等への転院が多くなっております。
第2位は、内視鏡的消化管止血術です。消化管出血に対し、内視鏡検査で出血箇所を特定し止血処置を行ないます。
※10症例未満は、ー(ハイフン)で表示しております。
循環器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 47 2.62 2.32 0.00 71.40
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極)
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他)
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症)
K5972 ペースメーカー交換術
最も多い手術は経皮的冠動脈ステント留置術で、昨年度より増加しております。カテーテルという細長い管を太ももの付け根、手首あるいは肘の動脈から冠動脈まで挿入し、このカテーテルを通じて冠動脈の狭窄や閉塞に対して、ステント(金属製の網目状のパイプ)を挿入し血管を拡張する治療です。主に狭心症の患者さんに行なわれており、予定入院であれば3~4日の入院期間ですが、緊急で行われる場合もあります。その他、ペースメーカーの移植や交換等も行っております。

※10症例未満は、ー(ハイフン)で表示しております。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 90 0.93 4.53 1.11 62.03
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 67 1.00 2.09 0.00 65.94
K6335 鼠径ヘルニア手術 47 0.94 1.91 0.00 69.43
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 40 0.40 3.78 0.00 41.33
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 40 2.23 2.35 0.00 72.65
第1位・第2位・第4位は腹腔鏡による手術です。大腸癌などの待機的手術以外に、腹部救急疾患に対する治療にも積極的に腹腔鏡下手術を導入し、術後の痛みの軽減や入院日数の短縮を目指しています。第2・3位は、鼠径ヘルニア手術(腹腔鏡・開腹)です。鼠経ヘルニア全体では、外科症例数第1位となっており、
入院期間は約4日間と比較的短期間で退院となります。上記の手術以外にも、胃や直腸、肝臓、胆嚢、膵臓等、幅広い消化器疾患の手術を行っております。
また多くの手術についてクリニカルパス(入院治療をまとめた予定表)を導入しており、治療の過程を明確にすることで診療ガイドラインに沿った安全なチーム医療を提供し、早期退院できるようできるよう努めております。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(股) 61 1.00 19.18 3.28 64.66
K0461 骨折観血的手術(大腿) 57 5.91 21.51 49.12 84.14
K0462 骨折観血的手術(前腕) 51 2.10 4.78 3.92 63.90
K0811 人工骨頭挿入術(股) 42 6.88 23.69 59.52 83.90
K0463 骨折観血的手術(その他) 26 1.69 6.42 3.85 59.31
第1位は、人工関節置換術(股)で、加齢に伴って起こる変形性股関節症に対して多く行われます。当院では数多くの股関節疾患の治療にあたってきた専門医を
中心とした股関節センターが設置され、手術を行っております。大腿骨頭壊死症や大腿すべり症、ペルテス病などのお子さんに対して「骨切り術」の手術も多く行っております。
第2位・第4位は、高齢の方の転倒等による大腿骨頚部骨折に対し多く行なわれており、昨年度より増加しております。術後2~3週間での退院を目指しておりますが、手術後の継続としてグループのリハビリテーション病院へ転院するケースも多いため、転院率が高くなっています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K333 鼻骨骨折整復固定術 10 1.40 1.20 0.00 44.20
K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4cm以上)
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上12cm未満)
K0021 デブリードマン(100cm2未満)
K427 頬骨骨折観血的整復術
第1位・第5位は、顔の外傷による鼻骨骨折や頬骨骨折の手術です。比較的若い方が多く、短期間で退院できる手術です。
第2・3位は、その他、さまざまな部位にできる皮膚・皮下腫瘍摘出術の入院も、短期間で退院できます。
第4位は、汚染された部位に対する洗浄で、麻酔下で行われます。
また当科では、外来手術を数多く行なっており、皮膚の「できもの」の手術や瘢痕、顔の外傷や熱傷、陥入爪の手術も行います。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 57 0.54 8.44 10.53 81.18
K6101 動脈形成術、吻合術(頭蓋内動脈) 30 5.53 15.73 36.67 66.30
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内) 29 0.90 29.00 68.97 67.93
K178-4 経皮的脳血栓回収術 27 0.33 20.48 48.15 76.63
K6092 動脈血栓内膜摘出術(内頸動脈) 19 4.74 9.89 15.79 72.68
最も多い手術は、慢性硬膜下血腫に対して頭蓋から血腫を洗浄除去する手術です。頭蓋内血腫除去術等、脳卒中の外科的治療がいつでも行える体制を整えており、動脈血栓内膜摘出術をはじめとした脳梗塞予防目的の手術も数多く施行しております。
2019年9月には日本脳卒中学会より「一次脳卒中センター」の認定を受けており、24時間体制で急性期脳卒中診療を行っております。
2021年12月には、脳神経血管内治療指導医の外来診療と血管内治療を開始し、2022年4月には、脳神経血管内治療専門医が常勤医として入職しており、当院にて本格的に脳神経血管内治療を開始しております。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 70 0.80 4.09 1.43 41.79
K9091イ 流産手術(妊娠11週まで)(手動真空吸引法) 48 0.96 0.02 0.00 34.54
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 35 3.97 7.00 0.00 33.03
K861 子宮内膜掻爬術 29 1.07 0.28 0.00 47.34
K872-2 腹腔鏡下子宮筋腫摘出(核出)術 25 1.00 4.16 0.00 38.84
当院の通常の帝王切開術の入院期間は、術前1日、術後7日で退院となります。
妊婦さんの中には、切迫早産等で長期間入院したのちに帝王切開術となるケースがあるため、上記の平均術前日数の数値はその影響を受けております。
昨年度の年間分娩件数は322件で、そのうち約2割弱の妊婦さんが帝王切開術の分娩となっております。
当院では休日夜間も産婦人科当直医師が常駐しており、分娩や緊急帝王切開、緊急を要する婦人科手術にも24時間体制で対応しております。
子宮筋腫や卵巣腫瘍などの婦人科手術は、患者さんへの負担が少ない腹腔鏡手術や子宮鏡手術を積極的に行っており、通常術後4日間で退院となるため入院期間の短縮にもつながっております。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他) 10 1.40 7.10 0.00 79.50
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術
K7981 膀胱結石摘出術(経尿道的手術)
K8352 陰嚢水腫手術(その他)
K8281 包茎手術(背面切開術)
最も多い手術は、膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)です。膀胱癌に対する手術で、尿道から内視鏡を挿入して腫瘍を切除します。
今年度より新たに常勤医が入職し、患者さんへの負担が少ない前立腺手術も行なっております。

※10症例未満は、ー(ハイフン)で表示しております。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一 27 0.64
異なる 36 0.85
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 23 0.54
異なる
入院契機の病名と「同一」とは、入院時にすでに重症化した状態で受け入れた患者さんで、
入院契機の病名と「異なる」とは、入院中に主たる病名が重症化して、播種性血管内凝固症候群(DIC)や敗血症を発症したと考えられます。
また手術や処置の際に起こりうる合併症について、当院では事前に十分に説明を行なったうえで、発症が最小限になるよう努めております。
※10症例未満は、ー(ハイフン)で表示しております。
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